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2013年6月24日 (月)

ヒミズ より 「軽口のバラード」

先日ツタヤレンタルDVDで見た「ツナグ」は、自分の中では☆4つくらいとすると、
この映画は、文句なしに☆5つだな、と思いました!

「ヒミズ」(監督/園 子恩)

前からずっと気にはなっていて、いつか見ようと思っていたのですが、
予告のイメージなどから、「暗くて重くて、救いのないストーリー」を想像していて
なかなか見る勇気が起きませんでした。
でも最近になってやっと、「そろそろ見ても良いかな」と思えるようになったので、
DVDをレンタル。
殴られシーンとか、ちょっと見て手辛いシーンもあったりするけれど、
最後は結構、希望が見える終わり方でしたね。よかったです。

夢とか希望って、全面にバーンと押し出しちゃだめなんだって
思いました。
テレビではも~う、本当に軽々しく連呼してますが(最近は「絆」とかも)、
あれはいけませんね。
暗闇の中に見えるからこそ、希望であり、
なかなか届かないからこそ、夢なのであり、
普段はまったく意識しないからこそ、絆なのだと思います。

さて、今回は、この「ヒミズ」で取り上げられていた詩、
ヴィヨンの、「軽口のバラード」を掲載します。
出典はこちらから↓
http://www4.ocn.ne.jp/~sas18091/Welcome.html

~~~~~

牛乳の中にいる蝿、その白黒はよくわかる、
どんな人かは、着ているものでわかる、
天気が良いか悪いかもわかる、
林檎の木を見ればどんな林檎だかわかる、
樹脂を見れば木がわかる、
皆がみな同じであれば、よくわかる、
働き者か怠け者かもわかる、
何だってわかる、自分のこと以外なら。

襟を見れば、胴衣の値打ちがわかる、
法衣を見れば、修道僧の位がわかる、
従者を見れば、主人がわかる、
頭を覆っているものをみれば、どこの修道女かすぐわかる、
誰かが隠語を話してもちゃんとわかる、
道化を見れば、好物をどれほどもらっているかがわかる、
樽を見れば、どんな葡萄酒かがわかる、
何だってわかる、自分のこと以外なら。

馬と騾馬の違いもわかる、
馬の荷か騾馬の荷か、それもよくわかる、
ビエトリスであろうとベレであろうと、知ってる女はよくわかる、
どんな数でも計算用の珠を使って計算する仕方もわかる、
起きているか眠っているかもわかる、
ボヘミヤの異端、フス派の過ちもわかる、
ローマ法王の権威もわかる、
何だってわかる、自分のこと以外なら。

詩会の選者よ、要するに何だってわかる、
血色のよい顔と青白い顔の区別もわかる、
すべてに終末をもたらす死もわかる、
何だってわかる、自分のこと以外なら。

~~~~~
これを、ヒロインの二階堂ふみが暗唱するところから
物語が始まります。
青春の、多感な時期にこういう詩に出会うとグッとくるんですよね。(私は谷川俊太郎だったかなぁ…)
あのころの、みずみずしい感性よもういちど… il||li _| ̄|○

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